のら猫めもりー

読んだ本の感想、覚えたことを書き散らかしておくためのスペース…になればいいのですが。

一体いつから、「いつからゲームはつまらなくなったのか」と言われるようになったのだろうか?

人生初ブログである。何書こうかなーと悩みながらはてなを見て回っていたら、

 いつからゲームはつまらなくなったのか - sabatora

 という記事が話題になっていたので、読んでみた感想を書いてみることにした。

 

ゲームがつまんない?そんなことないよ!パズドラもダークソウルもフォトカノGRAVITY DAZEもめちゃくちゃ楽しいよ!特にフォトカノとか超おすすめ!!!

と個人的に反応するのは簡単なのだけど、言ってみたところで「ゲーオタ乙」なんて言われるのが関の山。時には「未だにゲームを卒業できない子ども」みたいなレッテルを貼られることもある。思えば、ここ数年、ネットでは「(日本の)ゲームは終わった」、式の言説が繰り返し語られていないだろうか?

「最近のゲームがつまらない」と言ってしまう人問題 - ARTIFACT@ハテナ系

だいたい、この手の言説は実態を踏まえてないものが大半で、たとえば、上のエントリーが書かれた2008年を振り返れば、「モンハン2G」とか「悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印」とか「国盗り頭脳バトル」とか、名作と言えるゲームが山ほどあったわけだ。

 

それはそれとして、このような「ゲームは終わった」式の言説が提示される時、必ずと言って良いほど語り手が引き合いにだすのが、「かつてのRPG(≒FFとDQ)の栄光」だ。といっても、実際に1990~2000年にかけての10年間は売上面でみれば両タイトルの黄金時代であったから、もし現代のゲームが往年のFFとDQよりも劣るのだとすれば、総論としては「ゲームはつまらなくなった」と結論できるのかもしれない。まぁ、そういうのは大抵思い出補正というもので、私も一昨年あたりにメダロット弐COREをやり直したときは戦闘アニメのテンポの悪さに愕然としたものである。

 

さて、sabatoraさんは、「ゲームがつまらなくなってしまった」最大の原因を次のように説明している。

ドラクエで言うと、

魔王倒すために旅立つ

旅の途中で様々な紆余曲折ありつつも、乗り越える勇者たち

魔王倒す

 ↓

ハッピーエンド!

 

このような先の展開が読めちゃうと、急につまらなくなるんです。

結局こんな展開ですか…みたいな。

 

 

 

上手く言えないんですが、自分にとっての報酬がなくなってしまったんです。

興味深いことに、sabatoraさんが具体例として指摘しているRPGの「報酬体系」は、ゲームそのもののシステムではない。ここで批判されているのは「RPGのストーリー展開」であり、つまりは物語の起承転結にすぎない。それは本来ゲームを構成する多様なシステムの一部であったはずだ。

にも関わらず、sabatoraさんは「RPGにはもう飽きた」とは言わず、「ゲームはつまらなくなった」と問題を一般化している。しかもそのような感想に疑問を持たない人がたくさんいる、ような気がする。(この手の話題が繰り返しネットに浮上することがその証拠と言えないだろうか?)

 

ちょっと論理が飛躍するが、一体どうして、FF・DQファンは過去の自身の体験を神話化する傾向にあるのだろうか?というのは一考に値する話題だと思うのである。

一つ気になるのは、当時FFとDQが好きだった人達の中で、ほんとにゲームが好きだった人はどのくらいいたのだろうか?ということ。それって、いわゆる「JPOP黄金期」に音楽を聴きまくっていた人の内の何パーセントが本当の音楽好きだったんだろう?みたいな疑問とも共通すると思うのだが。そういう、本質的には音楽(ゲーム)が好きではなかった人達が、ブームが去ったあとも何となくそのメディアに執着し続けた結果として、「最近の○○はつまらん」式の言説が形成されているような気がする。

(もちろん、FFやDQのやり込みに情熱を注いでいるゲーマーはたくさんいるわけで。JRPGファンはゲーマーじゃないとかそんなふうにディスってるわけではありません。)